A Systematic Study of the Japanese Lithosiinae (Arctiidae) (1)
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概要
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Eilema montana OKANO ミヤマキベリホソバ(新称)はじめE.griseola HUBNERの亜種として岩手県の山地から記載されたが,その後の調査で,griseolaの日本産亜種aegrota BUTLER(=adaucta BUTLER)キベリホソバと混棲していることが明らかにされ,両者間の形態的差異もはっきりしたので別種とした.翅の地色ぱ淡灰褐色乃至暗灰色で,前翅は常に後翅よりも濃色である.周知のようにgriseola,特にaegrotaの後翅は黄色を呈するのが普通である.雄交尾器は欧洲及び日本産griseolaのそれに近いが,aedoeagusは短かく,その先端の突起は大きい.更にtranstillaや左側valvaにも一定の差異がある.北海道にも産する.Eilema gina OKANO ヒメキマエホソバ日本産本属中の最小形種,翅の地色は暗褐灰色で,後翅は常に前翅よりやゝ炎色である.本種は,雄交尾器の形態から,griseolaやmontanaに近いものと思われる.原産地は岩手県で,他に秋田県でも採れた.雌は未知.Eilema japonica LEECHキマエホソバsubsp. japonica LEECH本州産亜種subsp. ainonis MATSUMURA北海道産亜種(アイノホソバ)中形種で,翅の地色ぱ前種同様,前翅前縁の黄色条は細い.雄交尾器の概形はE.coreana LEECHキマエホソバモドキのそれに似るが,juxtaはgriseolaやmontanaに於ける如く著しく長い.アイノホソバははじめjaponicaに近縁の独立種として記載されたが,雄交尾器は同様,外見的の差異も小さいのでその亜種とした.本州産亜種と比較すれば,前翅前縁の黄色条はわずかに巾広く,裏面外縁部の淡黄色はやゝ広く内方に拡がる.後翅裏面の地色は淡黄色で,わずかに灰色を帯びる.
- 日本鱗翅学会の論文
- 1958-06-30
著者
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