流れを遡る波の砕波(総合報告)
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概要
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海洋における砕波現象は船舶・海洋構造物の安全性のみならず、水面を通しての気体輸送に対して重要な役割を果たすものと考えられている。従ってそのメカニズムを究明することは上記両分野にとって不可欠の要件である。砕波の最も可能性の高い原因の一つである海洋表面流れの効果についてここでは、実験的観点から研究されている。本報告では先ず、流れを起こす方法と起きた流れの性質について述べ、次に遡上波の観測に用いられた可視化技術について説明している。これらのツールを用いて、流れを遡る波の砕波に関する幾何学的ならびに運動学的性質が系統的に調べられ、静水上での既往の実験結果および理論的研究と比較されている。実験は一様流およびシアーを持つ流れの上で行われたが、波の停止速度の1/2程度の流速に対して砕波に及ぼす流れの効果はきわめて大きいことが明らかになった。ただし、波の運動学については流れのシアーの効果は殆ど無視できることも観察された。
- 独立行政法人 海上技術安全研究所の論文
- 2001-03-31
著者
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