民間所在史料の保存に関する文化行政の支援 : 質問紙調査に基づく現状分析
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概要
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本研究の目的は,民間所在史料の保存に関する文化行政の支援の現状と課題を,質問紙調査により明らかにすることである。近代以前の記録史料を収蔵している文化行政機関を対象とし,2009年2月に質問票を送付した。主な質問項目は,(a)支援内容,(b)史料収集,(c)支援に関する広報活動,(d)所蔵者状況の把握,(e)機関間連携,である。質問紙の送付数は296件,有効回答数は205件,回収率は69.3であった。調査結果を分析し,(1)所蔵者が複数の機関へ来訪する負担がある,(2)所蔵者が機関の機能を誤解する,(3)不十分な支援に対する要因が未検討である,(4)複数の機関で作業が重複している,(5)個々の機関で行うことにより効果が期待される支援が明らかにされていない,の課題を明確にした。
- 2010-06-30
著者
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- 水谷長志, 『MLA連携の現状・課題・将来』, ISBN, 978-4-585-20002-4, C3000, \3500E