民間所在史料の危機状態に対する個人所蔵者の意識状態と対応能力の関係
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概要
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本研究の目的は,民間所在史料の危機状態に対する個人所蔵者の意識状態と対応能力の関係を明らかにすることである。民間所在史料に関する文献を対象として文献調査を行い,史料の危機状態に関する事項と,個人所蔵者の史料に対する意識状態および負担への対応能力に関する事項を抽出した。前者を従属変数,後者を独立変数とし,両者の関係を分析する。文献調査により,5つの従属変数と20の独立変数が抽出され,それぞれの関係を分析することで,従属変数に対する独立変数の関係が明らかにされた。例えば,従属変数「売却により史料が処分される状態」は,独立変数「所蔵物が史料であると知るが,史料の継続保存に理解のない意識状態」および「史料の継続保存に理解はあるが,史料の利用に理解のない意識状態であり,維持保存と文化行政機関とのコミュニケーションのために被る負担への対応能力を持たない」に関係付けられる。
- 2009-12-28
著者
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