ブラジルにおけるバレイショ生産の不安定性 : 価格と作付面積の変動を中心として

概要

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本論文は,ブラジルにおけるバレイショ生産の不安定性について論じたものである。具体的には1980年代を対象に,ブラジル全体および主要産地であるミナス・ジェライス,サン・パウロ,パラナ,リオ・グランデ・ド・スールの4州における作付面積と価格(生産額/生産量)を用い,価格と作付面積の変動(以下,変動)を描いてバレイショ生産の不安定性を明らかにした。<BR>第1に,ブラジルにおけるバレイショ生産の概要について歴史的展開を含めて整理した。第2に,1980年代におけるバレイショ生産について作付面積,生産量,1ha当たり収量(以下,単収),価格の動向をブラジル全体で整理し,その変動を分析した。第3に,バレイショの主要産地である上記4州についての生産動向を同様に整理し,産地の特徴について解明した。<BR>結論として,1980年代のブラジルおけるバレイショ生産は,価格変動が大きいことが明確に認められ,生産が不安定であることが確認できた。また,産地によって価格変動の幅が異なり,地域的特徴があることも解明された。
2010-09-17