大水深ライザーシステムの安全性に関する研究
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概要
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海中・海底の資源開発や科学調査などにおける必須技術としてライザー技術があげられる。近年の海底油田開発や地球深部探査船「ちきゅう」に代表される科学掘削では、掘削海域の水深が2000m以深と急速に大水深化しており、これに対応するライザー技術とその安全性を評価するための手法の確立が急務となっている。このような背景のもとに、海上技術安全研究所では平成13年度から5か年計画で「大水深ライザーシステムの安全性に関する研究」を実施した。本研究の内容は大きく3つに分けられる。即ち、大水深ライザーの海中における挙動予測手法及び大水深ライザーの各種候補材料の材料強度面からの検討、並びに実機への応用である。本報告では、はじめに第1章で本研究の背景を概説した。次に挙動予測のためのツールとして深海水槽を用いたライザー管の模型実験法(第2、3章)及び、渦励振(VIV)によってライザー管に作用する流体力を曳航水槽における模型実験から求める手法について述べた(第4章)。次に第5章では種々の材料について疲労特性や衝撃引張特性など様々な観点からの比較検討を行い、大水深ライザーの最適材料及び構造の選定に役立つデータを整備するとともに、軽量で比強度及び比剛性の優れたCFRP製ライザー管の開発を行った結果を記述した。第6章では有限要素法に基づいた数値シミュレーションによるライザー管の挙動予測手法の開発について延べ、第7章では実機応用への課題として、ライザーの運動制御についてとりまとめた。
- 独立行政法人 海上技術安全研究所の論文
- 2007-12-28
著者
-
金 裕哲
大阪大学接合科学研究所
-
安藤 裕友
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
前田 克弥
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
田村 兼吉
独立行政法人海上技術安全研究所深海技術研究グループ
-
宇都 正太郎
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
國分 健太郎
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
伊藤 和彰
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
新冨 恭子
独立行政法人海上技術安全研究所海洋開発研究領域
-
高橋 一比古
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
-
丹羽 敏男
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
-
田中 義久
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
-
牛嶋 通雄
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
-
吉成 仁志
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
-
千秋 貞仁
独立行政法人海上技術安全研究所海上安全研究領域
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渡辺 喜保
東海大学
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崎野 良比呂
大阪大学接合科学研究所
-
高橋 一比古
海上技術安全研究所
-
崎野 良比呂
大阪大学 接合科学研究所
-
田村 兼吉
運輸省船舶技術研究所
-
伊藤 和彰
(独)海洋研究開発機構
-
前田 克弥
海技研
-
安藤 裕友
海技研
-
國分 健太郎
独)海上技術安全研究所
-
田村 兼吉
独立行政法人海上技術安全研究所
-
國分 健太郎
独立行政法人海上技術安全研究所
-
安藤 裕友
海上技術安全研究所
-
田村 兼吉
海上技術安全研
-
伊藤 和彰
独立行政法人海洋研究開発機構
-
前田 克弥
海上技術安全研
-
前田 克弥
(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構
-
宇都 正太郎
独立行政法人海上技術安全研究所流体設計系
-
安藤 裕友
独立行政法人海上技術安全研究所海洋環境評価系
-
丹羽 敏男
独立行政法人海上技術安全研究所構造系
-
吉成 仁志
独立行政法人海上技術安全研究所構造系
-
田中 義久
独立行政法人海上技術安全研究所構造系
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