児の母乳吸畷メカニズムに基づく乳房ケア(BSケア)のリラクゼーション効果に関する研究

概要

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目的:児の母乳吸啜メカニズムに基づく乳房ケア(BSケア;Care based on the Breas-feeding Infants' Suckling Mechanisms)のリラクゼーション効果を脳波,自律神経機能(脈拍数,血圧)から明らかにする。方法:正常な産褥経過をたどる入院中の褥婦19名を対象とし,ケア前後に5分間,ケア中は20分間の脳波(θ波・α1波・α2波・α3波・β波)を測定した。脳波は各帯域の分布率をケア前の値と各測定値の一元配置分散分析と多重比較の検定を行った。脈拍数,血圧はケア前後でt検定を行った。結果:リラクゼーションの指標として用いたα2波はケア開始後から有意に増加し,ケア後も継続して増加傾向がみられた。覚醒時に現れるβ波はケア中は有意に増加し,ケア後は減少する傾向があった。睡眠時に現れるθ波はケア中は有意に減少し,ケア後は増加する傾向があった。脈拍数,血圧は変化がなかった。結論:脳波結果からBSケアにより褥婦は覚醒状態にありながら,リラクゼーションの状態にあることとケア後はリラクゼーション状態を持続したまま,睡眠の方向へ向かうことが示された。