ハワイの日系新宗教における信仰継承 : 天理教の教会長を事例に
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概要
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本稿では、ハワイにおける天理教の教会の中で、教会の世襲が行われた事例を取り上げて、日系人教会長たちが、いかなる契機で信仰に覚醒し、教会の継承を決意したのかを考察する。彼らは、幼い頃より強い宗教的アイデンティティをもっていたとはいえず、教会を継承することを義務として育てられてもいなかった。しかし、多くのばあい、人生の転機となる経験を機に彼らの宗教的アイデンティティは覚醒した。そして、「おぢばがえり」での日本滞在による日本語の習得や日本語に堪能な配偶者との出会いなどが、彼らの教会の継承に積極的な影響を与えた。このような「おぢばがえり」などの滞日を重視する天理教独特のシステムは、ハワイの日系人信者の信仰継承に対して重要な役割を果たしてきたと考えられる。
- 2008-06-14
著者
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