クロヒカゲ幼虫の食草利用パターン : 葉の新しさについて
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概要
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クロヒカゲの産卵場所及び幼虫の摂食場所を調査した.幼虫が餌としていたチュウゴクザサの葉は開いてから2-4年に渡って稈についているが,クロヒカゲはその年に出た当年生の葉も,1年以上たった旧年生の葉も全く区別せずに利用していた.しかし,旧年生の葉を食べた幼虫は当年生の葉を食べたものより成長が悪く,新しい葉を選んで利用しだ方が有利であると考えられた.従って,クロヒカゲは成虫も幼虫も笹の葉の新しさを識別する能力を欠いており,新しい葉を選べなかったと考えられる.
- 2003-01-10