現行診療報酬制度における検査種類区分の妥当性の検証 : 検査サービス単位の同質性確保の必要性
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概要
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医療界においても管理会計に対する関心が高まってきているが,管理会計が有効に実施されるためには,資源消費額の同質性を確保しつつ管理可能な範囲内の区分数で提供サービスを定義できることが必要になる.伝統的に医療界においてはこうした種類区分設定が困難であるが,急性期入院患者に対する包括的な医療サービスに関しては診断群分類という区分が開発され,償還目的等に実用可能となってきた.しかし各種検査サービスなどの包括的医療サービスを構成する諸サービスに関しては,すでに長年利用されてきたにも関わらず,その種類区分の各種目的にとっての妥当性の検証はなされてこなかった.そこで検査領域を対象に,病院間で共通・共有化されておりまた病院経営上極めて重要な現行診療報酬制度上の種類区分に関して,その妥当性を検討した.その結果,給与費の観点からも材料費の観点からも,資源消費額の同質性が確保されておらず,各種目的にとって適切性を欠いていることが判明した.資源消費額の類似性がありかつ膨大な数にならない管理適合性のある類型化のための更なる検査サービス種類区分研究が,有効な管理会計のためには必要である.
- 2008-02-15
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