工程にわたって減損が生じるケースの総合原価計算モデル
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概要
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材料が工程の始点で投入され,加工用役が投入されるのに応じて正常減損が工程の終点に達するまで一定率で継続的に発生する状況を対象とした先入先出法のもとで非度外視法を適用する場合,「減損が期中投入分からのみ生じるという仮定」や「加工費の原価配分の計算において1/2を減損完成品換算数量に乗じる根拠が不明確」という問題点および「加工費の計算を直接材料費計算の物量を基準として算定すること」や「直接材料費の期末仕掛品について次期の加工により減損となるべき部分が期末仕掛品において分離されている」という特性が存在する.これらを検討し,精緻化された新しい製品原価計算の測定方法を提案することにより,期首仕掛品から生じる減損原価及び直接材料費の期末仕掛品のうち次期の加工により減損となるべき原価を測定することができ,さらに,加工費計算に関しても,加工時間を基準とした因果関係に基づいた製品原価を算定することがきる.
- 2006-01-25