顧客評価に基づく新製品の需要関数の推定法
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概要
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本研究は顧客の観点に立脚して新製品の売価を設定するための基礎的情報を得るために,新製品の需要関数(価格と需要の関係)を顧客評価に基づいて推定する方法を提案することを目的とする.需要関数を導出することに関してはすでに多くの研究結果があるが,これらの研究は実績に傾向線を当てはめて需要関数を推定するものであり,これでは新製品の需要関数を推定することは困難である.新製品に対する顧客評価額は不確実で一貫性を欠く傾向があり,しかも顧客間でバラツキが大きい.本研究では,まずこのような特徴をもつ顧客評価額を製品の機能水準間の関係を把握して相互調整し,潜在的顧客ごとに価格と購入意欲の関係を導く.次にこれらの関係を統合して,価格と購入率分布の関係を導くことによって当該新製品に対する需要関数を推定する.さらに導出された需要関数から売価設定の指標となる顧客評価額の代表値を算出する.最後に本方法を家庭の台所用吊戸棚の新製品に適用してその有用性を明らかにする.
- 日本管理会計学会の論文
- 2001-03-31
著者
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