コンピュータによる経営診断システムの設計 : 改善点表示の方法について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は,融資業務のエキスパート・システムを構築する際に,すでに提案されている改善点を表示するという機能に対して,システムのインプットとアウトプットの属性の問題を解決するために,改善点表示のための新しい方法を提案し,その有用性を検証したことに特徴がある.インプットデータは,個々の担当者の主観が入り,担当者が全く同一の基準で情報を収集・分析しても同一のデータを入力するとは限らない.そこでは担当者の主観性の影響を常に受ける.また,推論結果としてのアウトプットデータは,担当者にフィードバックされるが,それは,この融資交渉が少しでも円滑に進められることができるような情報とする必要がある.このようなシステムのインプットとアウトプットの属性の問題を解決するための1つの方法として,改善点の表示方法を改善することにより行おうとする意図から,最優先改善点表示法として最も改善すべきものを一つだけ表示する方法と,全改善点表示法として改善し得る全てのものを表示する方法との2つの代替的な方法を提案した.そして,これらの代替的な方法を検証し,全改善点表示法として提案される方法が有用であることを明らかにした.
- 日本管理会計学会の論文
- 1993-12-25
著者
関連論文
- 会計情報システムの効果的な構築について
- 企業組織の業績評価における階層的意思決定法の有効性に関する研究
- 経営学の教育の初期段階におけるビジネスゲーム・システムを利用した授業設計の試案
- 階層分折法の経営問題への適用
- エキスパート・システムの会計分野での適用に関する研究 : 与信判断における適用について
- コンピュータによる経営診断システムの設計 : 改善点表示の方法について
- コンピュータによる経営診断システムの設計 : エキスパート・システムのプロトタイプの開発