コンピュータによる経営診断システムの設計 : エキスパート・システムのプロトタイプの開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,銀行の融資業務を対象にした与信判断を行うエキスパート・システムのプロトタイプを構築し,設例についてこのシステムを実行して,その利用可能性を示した.このシステムでは,財務数値の分析はすでになされているという前提で,非数値データをどのように専門家が判断するかを取り上げている.このため10の基本要素からルールを設定し,これらの結果から最終意思決定ルールを通して,融資が承認か否認かの判断をする.このとき,実務において,否認ではないが,承認のためには取引先に対して,さらに条件を提示して交渉する場合があるが,これを実現するため,本システムにおいても条件付き改善点を表示するようにしている.また,本システムの特徴として,スプレッドシートによる「知識整理支援ツール」をシステムに組み入れていることがあげられる.すなわち,エキスパート・システム構築における問題として,知識ベース構築があげられるが,この段階において専門家からの知識の収集洩れ,知識相互間の矛盾がないかどうかをスプレッドシート上のマトリックスにより解決している.
- 日本管理会計学会の論文
- 1992-12-25
著者
関連論文
- 会計情報システムの効果的な構築について
- 企業組織の業績評価における階層的意思決定法の有効性に関する研究
- 経営学の教育の初期段階におけるビジネスゲーム・システムを利用した授業設計の試案
- 階層分折法の経営問題への適用
- エキスパート・システムの会計分野での適用に関する研究 : 与信判断における適用について
- コンピュータによる経営診断システムの設計 : 改善点表示の方法について
- コンピュータによる経営診断システムの設計 : エキスパート・システムのプロトタイプの開発