学生の性格特性・ストレス・ライフスタイルが学業成績に与える影響について
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概要
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学生の性格特性とストレス・学業成績に着目し,それらの間にどのような因果関係が存在するのかを検討したところ,SCL-s/学業成績(p<0.05),SCL-s/生活習慣(p<0.05),STCL/情緒支援(p<0.001),STCL/生活習慣(p<0.05),情緒支援/学業成績(p<0.01),学業成績/生活習慣(p<0.001)に有意な相関を認めた。さらに生活習慣を目的変数,残りの尺度を説明変数とした重回帰分析では,SGEの(CP)・(NP)因子が直接的影響を及ぼしていた。同様にSTCLを目的変数,生活習慣とSGEの(CP)・(NP)因子を除く全尺度を説明変数とした重回帰分析では,SGEの(A)(FC)(AC)因子が直接的影響を及ぼしていた。このように重回帰分析を繰り返したところ, STCLは情緒支援を直接的に規定していた.一方SCL-sは学業成績には直接的に影響している.これら一連のことからストレスが低減すれば,学業成績も向上し,そしてその結果として生活習慣も向上するということとなった.そしてそのストレスの耐性に影響を及ぼすのは,「考える」「感じる」といった性格構成因子であった。また,生活習慣に直接的に影響していた因子は(CP)(NP)というparents的(理想を追う性格構成要因)な要素であった.これら一連の因果関係を踏まえて,個々の指導の中の具体的な対処法を提示することで,個人の自我形成に役立てるとともに,集団・個人別のより効果的な教育方法論を模索していきたい。
- 2002-12-20
著者
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淡野 義長
土佐リハビリテーションカレッジ
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片岡 愛子
土佐リハビリテーション大学校 作業療法学科
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竹内 亜紀
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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片岡 愛子
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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畑田 早苗
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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白井 里佳
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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森下 祥朋
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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板東 奈保子
土佐リハビリテーションカレッジ理学療法学科
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