緊急帝王切開後の褥婦のストレスとその関連要因に関する研究(第1報)
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概要
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本研究の目的は,緊急帝王切開後2〜3日と1ヵ月の褥婦のストレスとそのストレスに影響を及ぼす要因を明らかにすることである。2つの総合病院産婦人科で2003年6月〜2006年9月までに妊娠32週以降に緊急帝王切開をした褥婦17名,選択的帝王切開をした褥婦19名を対象に半構成的面接を行い,得られたデータを質的帰納的に分析した。その結果,以下の内容が明らかになった。1.緊急帝王切開後の褥婦の特徴として,産後2〜3日には出来事を『恐怖の体験』『ショックな体験』『ストレスの大きい出来事』と認知していた。また,ストレス反応として『思考の回避』『侵入的想起と思考』『想起による感情の動揺』『夢見による不快』『無念』『自責感』がみられた。さらに,1ヵ月後には出来事を『不本意な出来事』『大変な体験』『苦悩の体験』『よくない体験』と認知し,ストレス反応として『想起と思考の回避』『自責感』『苦悩』『つらさ』が抽出された。2.緊急群の新婦に特徴的なコーピングとして,産後2〜3日,1ヵ月ともに『気晴らし』のカテゴリーが抽出され,褥婦が情動中心型コーピングにより帝王切開を受容しようとする様子が示された。
著者
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大林 陽子
愛知県立大学看護学部
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石村 由利子
近大姫路大学看護学部
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大林 陽子
愛知県立大学看護学部(母性看護学・助産学)
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大林 陽子/岡田
愛知県立大学看護学部(母性看護学)/愛知県立大学看護学部(母性看護学)/愛知県立大学看護学部(母性看護学)/愛知県立大学看護学部(母性看護学)/愛知県立大学看護学部(母性看護学)/愛知県立大学看護学部
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大林 陽子
愛知県立大学大学院
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