台湾国家公園におけるパークボランティアの現状と活動意識
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概要
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台湾の国家公園におけるパークボランティア制度の発展とその特徴を明らかにし,パークボランティアを対象にボランティア活動に対する意識を把握した上で,国家公園の管理運営におけるパークボランティア活動の意義とその役割について検討を行った。パークボランティア制度の現状を把握するため,まず台湾国家公園のパークボランティア関係者及び国家公園の行政管理関係者に対してインタビュー調査を行い,次に陽明山国家公園のパークボランティアを対象に,パークボランティア活動に対する意識アンケート調査を実施した。研究の結果より,(1)台湾では国家公園制定(1972年)後,約15年でパークボランティア制度を導入し,国家公園の公園サービスの向上と特色を図ってきた。(2)陽明山国家公園のパークボランティアに対するアンケート調査の結果より,パークボランティア活動に対する満足度が高く感じている一方,ボランティアの自治組織の必要性を感じており,組織のあり方について改善を図る必要がある。(3)現在,各国家公園のパークボランティアは国家公園管理事務所の傘下にあり,活動に対して決定権をもたない。パークボランティアから,独立した組織(自治組織)の設立を求める声が高く,ボランティア活動の拡充を図るには,パークボランティアを組織化し自治権を持たせる施策が必要と考えられる。
- 2010-06-25
著者
-
[ト] 智益
東京農業大学地域環境科学部造園科学科(筑地総合設計有限公司)
-
下嶋 聖
東京情報大学総合情報学部環境情報学科
-
栗田 和弥
東京農業大学地域環境科学部造園科学科
-
下嶋 聖
東京情報大学地理情報システム研究室
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