2512 システム開発における調達マネジメントのあり方(一般セッション)
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概要
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本稿では、システム開発プロジェクトにおけるマネジメント領域のなかの調達マネジメントに着目し、プロジェクトを成功するために必要な実務的調達マネジメントのあり方について述べる。システム開発においては、曖昧さに対する扱いが肝要となるので、曖昧さに対する対応分けを「回避」・「軽減」・「転嫁」に分類し、各々の対応方法を明らかにする。まず曖昧さを回避する方法であるが、システム開発において曖昧さを完全に取り払うことは困難である。しかし、リスクを認識しマネジメントすることは重要である。曖昧さを軽減する方法として、スコープを明確化するために機能ユニットモデルの考えを導入したり、スコープの内容定義を標準的な分類に基づいて行ったり、スコープの伝達方法においてビジネスの目的・価値を念頭に置く方法などがある。また、外部委託する協力会社とプロジェクトマネジメント手法・用語を客観的なものに統一し、各種ルールを含めて事前取り決めし、双方で周知徹底する。さらに協力会社を慎重に選定する必要があり、そのためには情報収集とその活用を合理的に行う。最後に残った曖昧さを転嫁する方法としては、段階的な契約締結や米国型契約方法による保険的な考えを取り入れることにより、曖昧さの転嫁が可能になる。本稿では、このようにプロジェクトを成功に導くための調達マネジメントの要件を明らかにしている。
- プロジェクトマネジメント学会の論文
- 2007-03-15
著者
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