沿岸環境の改変と創造(シンポジウム:沿岸海洋環境問題の新たな局面)
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概要
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わが国は,広大な経済水域に恵まれ,古来より沿岸域を主な場とする人間活動を展開し,今日の経済発展を築き上げてきた.わが国の海岸総延長は34,000kmに及び,その対面積比,および対人口比は世界の主要国では群をぬいて大きい.過去100年の間に60,000haの沿岸域が埋め立てられ,工業用地,住宅用地,公園,空港,その他用地として共用されている.この結果,自然海岸は46%となった.沿岸域の開発により,内湾では水域面積が減少し,干潟,浅湯が減少した.臨海域への産業と人口の集中化が進み,産業廃棄物,生活廃棄物が湾内に流入し,海水汚染,土壌汚染が進行した.閉鎖性内湾の水質は極度に低下し,赤潮,青潮が頻発するとともに,漁獲量は減り,各種の海洋レジャーにも支障が出てきた.洞海湾,水俣病の環境修復の事例をまじえ,こうした汚染海域の浄化と新たな海域環境の創造について,港湾部局や水産部局の取り組みを紹介する.
- 1995-02-28
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