美術鑑賞における「感動」と鑑賞支援への視点 : 試論的な整理の試み
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「感動」とは,情動が動くことであり,複数の感情が関わって喚起される。本稿では,美術鑑賞における「感動」の働きに注目し,まず,鑑賞過程における「感動」について,美術史上の「感動」の記録や,鑑賞支援活動の実践を材料として試論的に整理を試みた。そして,「感動」に至るには,鑑賞者のもつ予備的な経験や知識,期待感や緊張感が条件として必要であることや,鑑賞者の経験や知識を鑑賞に結びつける主体的な活動が必要であることを示すとともに,鑑賞過程のなかの「感動」を基点とすることで,鑑賞の手がかりの少ない子どもや,鑑賞を深めたり表現につなげようとしたりする子どもたちに対する支援の視点が得られることを指摘した。
- 2010-03-20
著者
関連論文
- 美術鑑賞における「感動」と鑑賞支援への視点 : 試論的な整理の試み
- 鑑賞支援における分析的要素,表現的要素,コミュニケーション的要素とその連関について : 徳島県立近代美術館における鑑賞教育の実践から