表象・イメージ・現実 -在・滞日フィリピン人女性表象の変遷から-
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概要
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本稿では、80年代から現在に至る、在・滞日フィリピン人女性表象の変遷から、日本社会におけるフィリピン人女性のイメージと現実の相互関係について考察を行う。80年代から90年代までメディアによって生産/再生産されたフィリピン人女性エンターテイナーのイメージは、多分にステレオタイプ的でネガティブなものであった。その後、90年代後半から現在まで、フィリピン人女性が日本国内での存在感を増し、国際結婚や人権問題などの社会的問題が顕在化するなかで、日本人の妻や母としての、より正しく現実的なイメージが形成されつつある。在・滞日フィリピン人女性の社会的状況の変化による「断絶」と、多様な表象アクターによる一方的なイメージ再/生産の「持続」から、現前する社会的問題への確かな対処や方策が求められる一方で、同時に新たな支配的イメージ形成へのチェックや警戒を行う必要性が喚起される。
- 2010-03-05
著者
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