平板スロットアンテナの人体近接時におけるSARおよび放射効率の検討(一般講演)
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概要
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本論文は,人体に近接して用いられる磁流源系アンテナの一つであるスロットアンテナにおける人体近接時のSAR(Specific Absorption Rate:比吸収率[W/kg])特性を実験および数値解析により検討し,放射効率を数値解析より検討した.本検討では基礎検討として,平板型スロットアンテナと平面ファントム(疑似人体)を用いた.SAR特性は900MHzおよび2GHz,放射効率は2GHzにおいて検討した.その結果,無限平板を模擬した平板スロットアンテナ(900MHzおよび2GHz)のSAR値はダイポールアンテナのおよそ1/4程度であることがわかった.また,携帯端末を模擬した平板スロットアンテナ(2GHz)では,平板の幅が0.2λ以上でダイポールアンテナのおよそ1/2のSARとなり,放射効率においてもダイポールアンテナよりも有利であることが分かった.これはスロットアンテナと平面ファントムの結合によって,スロット平板へ電流が広がることが要因である.このようにSARおよび放射効率という観点において,スロットは人体近接時に使用するアンテナとしてダイポールよりも有利である.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-10-15
著者
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伊藤 公一
千葉大学大学院工学研究科
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小川 晃一
パナソニック株式会社PE技術開発室
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梶原 正一
パナソニック株式会社 生産革新本部 実装技術研究所
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小川 晃一
パナソニック株式会社
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小川 晃一
パナソニック(株) デジタル・ネットワーク開発センター
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伊藤 公一
千葉大学 フロンティアメディカル工学研究開発センター
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小川 晃一
松下電器産業 ネットワーク開発セ
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梶原 正一
パナソニック株式会社
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小川 晃一
富山大学
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伊藤 公一
千葉大学
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小川 晃一
パナソニック
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小川 晃一
富山大学工学部電気電子システム工学科
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