磐梯火山1888年噴火の噴石落下孔
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概要
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磐梯火山は磐梯山・櫛ヶ峰・赤埴山の三峰から成る.1888年7月15日,磐梯火山の頂部で水蒸気爆発が発生し,小磐梯山が崩壊した.岩屑なだれは主に北麓に一部が南東麓に流下した.著者は、1985年,磐梯火山頂部の鏡沼に凹地形を発見した.著者はこれらの凹地形について,現地調査を行い,分布図・断面図を得た.以下の点から,鏡沼に存在する凹地形について1888年噴火で生じた噴石落下孔と結論した.(1)磐梯山1888年噴火の論文に噴石落下および噴石落下孔の記載があること,(2)鏡沼の凹地形の垂直断面が逆円錐形で,開口方向が1888年爆裂火口方向であること,(3)鏡沼の凹地形に噴砂の特徴が見られないこと,(4)1888年噴火のひとつ前の噴火が約1200年前であり,その時の噴石落下孔が現存する可能性が少ないこと,(5)沼底の小石の分布の状態から凹地形が比較的新しい地形であること.また,同様の1888年噴火の噴石落下孔は,沼ノ平や赤埴山にも存在する.
- 2009-11-25
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