人間が関わる科学 : 参画型科学の仕組みづくりを巡る2例(私の工夫)
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概要
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車いすを使うときに,安全や安心を市民がどう支えるのか。乗車・介助体験場面を設け,理に適った動作を身につけていく過程を社会の知恵として育てる,参画型科学の実例づくりに取り組んでいる。体験を通じて,車いす・乗車体験者・介助者・地表面・生活する社会のそれぞれの境界条件と相互の関係を捉え直し,科学的な情報を創り出し,相互啓発できるシステムに育てるための基盤づくりを4年半ほど続けている。また,科学の要素を,日本語の五七五音と五七五七七音綴りのフォーマットに情報圧縮して作品を作り,複数の作品に触れる機会を作って,多様な視点や発想を共有し,啓発し合う参画型科学の実例づくりに2年半ほど取り組んでいる。個々の作品に触れて,自らの知性と感性の結びつきをつなぎ替え,新たな科学情報を創出し,受発信する実践カリキュラムづくりである。いずれも参画する多数の人が,個々の内なる動機と個々の体験,物事の分かり方を発信し交流させて,社会的に意味のある科学または科学教育上の情報を創り出し,人がどう関わるかという点に注意しながら,人間の科学・技術活動のあり方の質を探るものである。教室での試みから社会に発信する2例を紹介したい。
- 日本物理教育学会の論文
- 1996-03-05
著者
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