マイコンによる基本的物理量の測定
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概要
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マイコンが最も得意とする他の装置に対する制御機能を利用して力学における時間測定を試みた.その1つは振子の周期の測定である.水晶を利用したディジタルカウンターを製作しマイコンによってこれを制御する.振子が鉛直になったときに光を遮り,これをマイコンが検索しながら5回振動することに時刻をカウンターの表示器に表示してラッチする.結果は予想通り非常に精度の高い測定値が得られた.2番目に力学台車の抵抗を測定してみた.台車が等間隔にならぺられた細いアルミ箔の上に乗るごとにフリップフロップ回路の出力が反転するようにしておく.これをマイコンが検索する.さらに割込みによってlms単位でマイコン自身時を刻んでおり,台車がアルミ箔に乗った瞬間の時刻をメモリーに自動的に格納する.スタートライン以外の6つの座標を台車が通過するときの時刻をマイコンのメモリーに記録した後これらを呼び出して記録する.あとは最小自乗法によって初速度と加速度を求める.もともと非常に小さな加速度を測定するので測定値にはばらつきが多いが,ある程度満足すべき結果が得られた.
- 日本物理教育学会の論文
- 1979-05-15