新しい学生実験の開発 : 特定研究・大石班での研究成果の一部
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概要
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科学発生の原点に立ち戻った学生実験2題をつくってみた.原点とは,学ぶ者が自分の感覚に直接訴え,自分の肉体的体験から出発するという意味で,いわゆる知的に注入された既製概念から出発する流れを極力細くしたいという試みである,そのために従来多くある,形の小さい,精細な机上の装置を「そーっと静かに‥‥」ではなく,肉体の力や感覚に直接強くひびく,図体の大きな,あるいは肉体的疲労を伴うような力学題材をえらんだ.そのなかで,質量,慣性能率,仕事,エネルギー,仕事率,インピーダンスなど,知識として頭に押し込まれたものを,自らの感得によって,同化・発見の貴い経験を味わすことを目ざす.そのために,実験結果をびちっと出すというような,しまったものでなく,ボーッとばく然としている.しかし,その中に将来のより広い世界の発見や創造の鍵があるのではないかと考える.
- 日本物理教育学会の論文
- 1976-05-20
著者
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