いわゆる様態の「そうだ」について : 文末使用表現を中心に
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概要
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本稿ではいわゆる様態と呼ばれる「そうだ」の文末表現における基本的な意味をとらえることを目的とした。その結果、ソウダの成立条件は、大きく2つに分類することができる。ひとつは、コトの成立を実現させるための要素を持ち、コトの成立に向っているように思わせるが、コトは未成立であるという場合であり、もうひとつは、話者が対象の外見から感じ取った様子と話者の知識が一致した場合である。本稿では前者を「予想」、後者を「様態」と表し、その分類について考察を加えた。この用法の分類の基準は、ソウダに前接する述語であり、動態的な述語(動作動詞、変化動詞や受動表現の助動詞等)が前接する場合は「予想」を示し、状態的な述語(形容詞、形容動詞、および状態を示す動詞等)が前接した場合は「様態」を示す。しかし、状態的な述語が前接しても、「予想」ととらえられる例も見られた。この「様態」において、ソウダが「予想」を表すか「様態」を表すかは、対象に確実な証拠性があるどうかによって決まるということが分かった。
- 2009-09-30