寛永時代葡人の日本貿易に就いて
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概要
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この一篇は、本誌前號(第十二卷第二號)所載、C. R. Boxer氏のNotes on the Portuguese Trade in Japan during the Kwanei Period (1624-4643)を、編輯者の需めに依り、急遽譯出したものである。譯者淺學なる上に、〓卒の間に成りしもの、素より拙譯たるは脱れないのであるが、殊に譯語の當を得ざるものあるを恐れる。ボクサー氏は、英國大使館外交官補の肩書を持つ英國陸軍中尉で、去る五月初、三ケ年の任期満ちて歸國の途についた。氏が十五世紀以降の東印度史、殊に日葡交通の歴史に造詣深きことは、既に幾多發表せられし著書論文によりて知る人は知らう。私は氏との交友は短かゝつたけれども、そのうら若くして、而も深き學殖と研究に對する一種の風格を持つ徹底した態度、生れながらの貴公子然たるその風貌と玲瓏たる爲人とによつて、忘れ得ぬ深き印象を受け、又益せられる所が多かった。氏は日本滞在三年にして、既に自由に日本の語を解し日本の書を讀む。恐らく彼はこの拙劣なる飜譯を讀んで微笑するであらう。この飜譯のために、幸田先生の教を受けたところが多い。記して感謝の意を表する次第である。
- 慶應義塾大学の論文
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