主介護者の年齢別にみた家族の機能の特徴 : 脳卒中発症者の在宅療養について
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概要
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本研究は脳卒中発症後2年経た発症者とその主介護者に調査を行い,家族の機能の特徴を主介護者の年齢別に捉えることを目的に行われた.対象は発症2年経た在宅脳卒中者44人とその主介護者44人である.主介護者を年齢別に若年群(59歳以下),中年群(60〜69歳),高年群(70歳以上)に分けた.介護者の続柄は若年群は嫁と子どもが主で,中・高年群は配偶者が多かった.家族の構成人数は,高年群が少なかった.若年群は暮らし向きがよく,発症により家族からの情緒的交流を得て子どもへの教育に反映させていた.中年群は福祉サービスの利用が少なかった.高年群は,家族の絆に関するAPGARスコアが低く,また同居家族以外からのソーシャルサポートも低く,自らの健康障害を抱えていた.以上から,若年群については家族からの情緒的交流と教育的側面への配慮を,中年群には各種福祉サービスへの配慮を,高年群には家族外からの情緒的サポートと健康状態への配慮をした支援の必要性が示唆された.
- 日本老年看護学会の論文
- 1996-11-15
著者
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