「地域性に制約される比較教育学」の試み(文学部創設百周年記念論文集II)
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概要
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教育学者としての私が自分の研究の中で取り扱うのは,飽くまでも具体的な教育問題である.従って話しは研究の都度に,常に特定の問題へと絞られていく事になる.しかしその問題に取り組む場合の,言わば姿勢として,私は「比較教育学」を採用しようと考えている.この為まず私がしなければならないのは,比較教育学という学問が一体どんなものなのかを,曲がりなりにも説明することであろう.だがもしその仕事に本腰を入れたとすると,今度はそれが一つの大きな研究になってしまう事は間違いない.そして現在の私には,そうした大仕事をやり通すだけの力量は備わっていないのである.所が幸いなことに最近では,「比較教育学とは何か」を直視しようとする研究が,欧米の研究者だけでなく,我が国の比較教育学者の手によってもかなり進められて来ている.そこでそうした先輩の研究者たちが著した成果を手掛かりにして,私自身の小さな研究が比較教育学全体のどの辺りに位置付けられるのかを探るという事に,ここでの課題を限ってみようと思う.
- 慶應義塾大学の論文
著者
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