減結合回路を考慮したMIMO小形アンテナのチャネル容量評価
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概要
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本報告ではマイクロ波帯におけるMIMO(Multiple Input Multiple Output)端末用アンテナの特性の明確化を目的として,アンテナサイズやグランド共通化による特性,人体を想定した誘電体の近接によるMIMO特性劣化について数値解析を行った.4×4MIMO構成の場合,アンテナはアレー幅が30mmまで小形化した場合でもチャネル容量はほとんど劣化しないことが分かった.グランド板の共通化による影響について検討した結果,水平面内利得の減少によりSNR(Signal to Noise Ratio)が大きく減少するが,空間相関特性については大きな特性劣化が観測されないことが確認できた.人体の影響について検討した結果,アンテナと誘電体距離が20mm以下となった場合,アンテナサイズにかかわらずチャネル容量が低下することが明らかになった.さらに,減結合回路の利用によってチャネル容量が改善されることを明らかにし,アンテナ結合の抑制がチャネル容量向上に有効であることを示した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-08-27
著者
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西森 健太郎
日本電信電話株式会社NTT未来ねっと研究所
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長 敬三
株式会社NTT ドコモ
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本間 尚樹
岩手大学工学部情報システム工学科
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西森 健太郎
新潟大学大学院自然科学研究科
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西森 健太郎
新潟大学
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本間 尚樹
岩手大学工学部
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長 敬三
株式会社nttドコモ先進技術研究所
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