環境の効果を受けるワイブル競合リスクモデルにおける故障原因不明データに基づく最ゆう推定(信頼性,保全性,安全性)
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概要
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システムの信頼性を評価するにあたり,平均寿命や故障率,信頼度などの信頼性特性を把握する必要がある.そこでシステムを構成するコンポーネントの寿命分布のパラメータを推定することが,重要となる.ところが,調査に要するコストや時間の制約のために故障原因を特定することが困難な場合がある.このとき,故障原因がマスクされたと呼ぶ.また,稼動中のシステムは,環境の効果を受けていると仮定することが自然な場合が多い.本論文では,2ないし3コンポーネント直列システムの各コンポーネントがワイブル分布に従うと仮定し,環境の効果が,ガンマ及び逆ガウス分布に従うと仮定する.このとき,システムの故障時間と故障原因が独立であることを示した.また,故障原因がマスクされる確率が,故障原因と独立であると仮定したとき,寿命分布のパラメータの変換を行うことで,ゆう度関数が三つの因子の積の形で表すことができた.そして,故障原因の観測結果によっては,いくらかの推定量が,閉じた形で得られることを示した.3コンポーネント直列システムに対して,限られた条件下でのシミュレーションにより,寿命分布のパラメータの推定精度は,故障原因が判明する期待システム数の平方根に反比例することが示された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2008-02-01
著者
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