競合リスクモデルにおける故障原因が一部不明な寿命試験データを用いた定数打切りや逆抽出の下での不偏推定
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概要
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システムを構成するコンポーネントの寿命分布のパラメータを推定することは,信頼性の評価において重要な問題である.システムの故障を観察するとき,故障原因がすぐに特定できないことがある.これを故障原因がマスクされたという.各コンポーネントが指数分布に従うkコンポーネント直列システムを仮定して,ランダムに故障原因がマスクされるとき,すべての故障を観測する場合のほかに,定数打ち切りや逆抽出をおこなう場合を考えた.各々の観測の下で,故障率の最尤推定量と不偏推定量(または,条件付期待値が故障率と等しくなること)を示した.特に逆抽出の下で,マスキング確率の変化に対する期待総観測システム数と,不偏推定量の精度の変化を議論するために2コンポーネント直列システムの場合の数値例を挙げ結果を図示した.逆抽出の下では,ベルヌーイ試行列における成功数(条件を満たす故障システム数)を指定することで,一定の推定精度を確保でき,その推定精度は,故障原因がマスクされないときの推定精度以下となることを示した.また,提案した逆抽出の一つは故障原因がマスクされないときは,一方のコンポーネントの故障率の不偏推定量の推定精度は,もう一方のコンポーネントの故障率に依存しないことを示した.
- 社団法人日本品質管理学会の論文
- 2005-01-15
著者
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