近接コヒーレントマルチパス環境における二次元到来方向推定手法 : 多重波モードベクトルの幾何学的解法(アンテナ・伝搬)
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概要
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コヒーレントマルチパスは到来方向推定に大きな影響を与える.このため,二次元(方位・仰角)推定に使用される円形配列アレーアンテナに対しても,いくつかのアルゴリズムが提案されている.しかし,複数の多重波が接近して存在する状態に対応するのは困難である.そこで本論文では,多重波ごとの中心的方向を推定することを目的とした手法を提案する.まず独立な多重波をブラインド的手法で分離し,多重波ごとの各素子における振幅・位相分布(多重波モードべクトルと呼ぶ)を得る.次に,そのベクトルと通常のモードベクトルとの要素ごとの積から,幾何学的図形を形成する.等間隔円形配列においては,通常のモードべクトルの指定方向が多重波の中心的方向と一致した場合に,特徴的図形が得られることを利用するものである.また,等間隔円形配列以外への適用も検討している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-03-01
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