11. 植物細胞の耐凍性誘導(植物,セミナー「生物遺伝子資源の保存」)
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概要
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本研究では,ブロムグラス懸濁培養細胞を用い,ABAによる耐凍性誘導に関与する要因やいくつかの生理的変化を調べてみたが,至適温度が高温にある点や著しい生長を伴う点,光を必要としないなどで,低温による耐凍性誘導とかなり異なる点と考えられる.一方,細胞の含水量低下や構造変化を伴う点は両者に共通していた.また,25及び200kDのタンパク質は低温処理,ABA処理に共通であり,耐凍性と密接に関連している可能性がある.ブロムグラス培養細胞の場合,ABA処理は,他の前処理に比べ高い耐凍性を誘導し,凍結保存の前処理としても有望である.しかし,その効果は遺伝的な耐凍性の有無や細胞の起源,形状により大きく左右され,全ての培養系にあてはまるわけではない.
- 低温生物工学会の論文
- 1989-09-30
著者
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