オックスフォードグループ運動における<心なおし>の実践とその意義(<特集>宗教と倫理)
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概要
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オックスフォードグループと呼ばれた道徳改革運動の宗教的意義について考察する。この運動は道徳再武装と改称し、二〇世紀前半から半ばにかけて、欧米以外の諸国も含めた国際的な交流の機会を提供、諸国の政治・経済・文化に関わる、日本も含むエリートたちに熱心に支持された。支持の背景には宗教運動としての諸側面もあった。この論文では、神にゆだねること(Surrender)と、祈りの中で神からメッセージを受けるお導き(Guidance)という二つの実践について述べる。これら二つの実践は、参加者の自己と宗教・道徳伝統との間の不一致を整理し、両者を再接続させるものである。実践によって人生の変革(Life Change)を体験した人々は、宗教活動にも、またそれを応用した上述の国際交流にも、諸職業活動にも積極的に参与した。
- 日本宗教学会の論文
- 2009-09-30
著者
関連論文
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- 新屋重彦・島薗進・田邊信太郎・弓山達也編著, 『癒しと和解-現代におけるCAREの諸相』, ハーベスト社, 1995年3月刊, A5判, 314頁, 3605円
- 堀江宗正著, 『歴史のなかの宗教心理学-その思想形成と布置-』, 岩波書店, 二〇〇九年四月八日刊, A5判, xviii+四一九頁, 七五〇〇円+税
- オックスフォードグループ運動におけるの実践とその意義(宗教と倫理)
- 書評へのリプライ(『断酒が作り出す共同性-アルコール依存からの回復を信じる人々-』)(書評とリプライ)
- 深澤英隆著, 『啓蒙と霊性-近代宗教言説の生成と変容-』, 岩波書店, 2006年5月刊, A5版, 406+24頁, 7,600円+税(書評とリプライ)
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- 書評とリプライ 杉山幸子著『新宗教とアイデンティティ--回心と癒しの宗教社会心理学』〔含 書評へのリプライ〕
- コメント(臓器移植と人間文化-医学・医療vs宗教文化という二元論を超えて,テーマセッション4,2010年度学術大会・テーマセッション記録)
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- 趣旨(カルト/スピリチュアリティ/現代宗教の把握-藤田庄市著『宗教事件の内側』、櫻井義秀編著『カルトとスピリチュアリティ』を題材に-,テーマセッション2,2009年度学術大会・テーマセッション記録)
- 堀江宗正著, 『スピリチュアリティのゆくえ』, 岩波書店, 二〇一一年四月刊, B6判, vii+一七三頁, 一五〇〇円+税
- 書評へのリプライ(『現代瞑想論-変性意識がひらく世界-』)(書評とリプライ)