実験的皮膚炎における酵素組織化学的研究 : 1. DNCB皮膚炎における酵素活性の経時的変動について
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概要
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1. 1%DNCBアセトン溶液をモルモット項背部皮膚に塗布し, primary irritant dermatitisを作製し,起炎後9日目までの呼吸・解糖系酵素の活性の経時的変動を組織化学的に追求した。2. 病理組織学的には, 6時間目に表皮・真皮間に裂隙を認め, 1日目に表皮下水疱となり,真皮浅層に白血球・リンパ球よりなる細胞浸潤を認めた。3日目以後では表皮下水疱はみられず, 4日目をピークとする表皮肥厚をみ, 7日でほぼ起炎前と同様の所見となった。3. 組織化学的には,各酵素(G6PDH, LDH, GDH, SDH, Cyt. O., NADH-およびNADPH-diaphorase)とも多少の時間的ずれはあるにしても,起炎9時間目より活性の減弱を認め, 1日目に最低となり, 2日目より増強しはじめ, 3〜6日目にピークに達し,起炎前より増強した活性を示し, 6〜9日目で起炎前と同等の活性に戻るという所見を得た。4. また, Warburg検圧計を用い,スライスレベルでの呼吸の経時的変動をみると,酵素活性の消長とほぼ同様のパターンを得た。
- 千葉大学の論文
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