一次および二次免疫応答と血清病の発生,実験的研究
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概要
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BSA,EAを抗原として,ウサギに1回大量投与あるいは,少量持続投与(遷延感作)し,抗原の流血中よりのeliminationと諸臓器病変の発生との関連について検討した。また,in vitroで作製した可溶性抗原抗体結合物(BSA-抗BSA結合物)を被動的に投与した動物についても血清病型病変の発生を検索した。その結果は以下のごとくである。1・大量抗原静注によって,抗原のimmune eliminationに一致して増生性糸球体腎炎,間質性肺臓炎,脾の濾胞の腫大,肉芽腫様変化,リンパ節の肉芽腫様変化等の発生が認められた。腎糸球体には,ウサギγグロブリンの局在がみられた。2.遷延感作前半には,同様の変化がみられたが,その後半には,変質性変化を主体とした腎炎が認められ,ウサギγグロブリンの著るしい局在が注目された。このような感作後半における炎症の変質性転化の機序について考察を加えた。3.in vitroで作製した結合物を被動的に投与することにより,同種の病変を惹起させることができた。これは血清病型病変が,可溶性抗原抗体結合物の組織への沈着によるものであることをさらに明確にうらづけるものである。
- 千葉大学の論文
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