原発性肺癌の臨床酵素学的研究 : II. 血清における酵素活性とイソ酵素パタンならびに組織におけるこれらとの相関および治療による変動について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
著者は肺癌患者血清のβ-G, L.O.H., A-P,の起源を知るため,組織における活性を検討し,そのイソ酵素で,少なくとも肝源性のものをβ-G, L.D.H.では除外する事が可能であることと,かなり肺の活性が血清に反映するであろうことを予知した。この観点から1965年6月より66年5月までの1年間に当研究施設および旭中央病院に入院した肺癌37例,限局性肺炎症性疾患37例,慢性肝炎20例などについて,肺癌では,進展度,手術療法,放射線療法,抗癌剤療法などの影響による血清酵素活性値の変動,およびイソ酵素パタンの変化について検討を加えた。この結果,β-G, L.D.H.は肺癌と深い関係を持っており,とくにβ-Gは臨床経過観察上,1つの良い指標となることを結論とした。なお本稿実験に用いたβ-G活性値測定方法は,基質に生合成で得られたフェノールフタレインモノグルクロナイドを用いた。
- 千葉大学の論文
著者
関連論文
- 23)早期胃癌の一症例(ガン,第43回千葉医学会総会,第12回千葉県医師会学術大会連合大会,第5回日医医学講座)
- 19. 肺石症の1例(第460回千葉医学会例会 第2回肺癌研究所例会)
- 20. 多発性肺気腫性嚢胞症の1例(第460回千葉医学会例会 第2回肺癌研究所例会)
- 原発性肺癌の臨床酵素学的研究-1,2-
- 原発性肺癌の臨床酵素学的研究 : I. 組織における酵素活性とイソ酵素パタン
- 原発性肺癌の臨床酵素学的研究 : II. 血清における酵素活性とイソ酵素パタンならびに組織におけるこれらとの相関および治療による変動について