軟レントゲン線治療の一考察 : I 長期予後の観察
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概要
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昭和6〜18年間に60または80KVのレ線で治療した各種皮膚疾患患者の20〜30年経過した長期予後を調べた。生存者657名中,晩発性レ線皮膚障害の認められるものは3.5%で,すでに死亡した234名の死因調査をも含めて照射皮膚に癌を生じたもの2例,放射線が関係すると考えられる全身性疾患として白血病で死亡したもの1例があった。昭和33〜35年間にDer-mopanにて治療した血管腫106例の約9〜11年後の予後調査では全身障害をおこしたものは1例もなかった。皮膚病巣の晩発性レ線障害についてみると,照射総線量2,000R以上では障害が起こりやすいことがわかった。したがって生涯同一皮膚部位に総線量1,000〜1,500R程度までにすることが安全かつ有効な治療法と考える。苺状血管腫について軟レ線治療したものと,無治療で自然治癒させたものと,その完全治癒の時期を比較すると軟レ線治療したものの方が治癒するのが明らかに早い。
- 千葉大学の論文
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