専門図書館における人材育成 : 非正規職員を視野に入れた検討
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概要
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本稿は,質問紙調査によって,専門図書館職員の人材育成の実態と意識を明らかにし,その結果をもとに今後の人材育成のあり方を考察したものである。研究の結果,専門図書館では(1)OJT,Off-JT,自己啓発に対する支援など能力開発のための体制は十分整っていないこと,(2)OJT,Off-JTの中でもっとも多いのは「基礎知識」に関する内容で,自己啓発でもっとも多い方法は「自学自習」であること,(3)非正規職員は正規職員に比べて学習意欲が高いが,教育訓練の機会や勤務先からの支援において格差があること,(4)OJTが能力向上に有効であるという結果は得られず,人材育成はOff-JTの充実と自己啓発への支援を基盤とせざるを得ないことが明らかとなった。今後は,専門図書館協議会が中心となって,(1)業務の一環としての研修事業の拡充と,(2)専門図書館職員が自ら能力開発を行える教育体制の整備が必要であることを指摘した。
- 日本図書館情報学会の論文
- 2009-06-30