月経前症候群を有する青年期女性に対する症状改善のための看護介入の検討 : 月経教育・マンスリービクスによる介入
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概要
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本研究は月経前症候群(premenstrual syndrome:以下PMSと略す)を有する青年期女性66名に対して,症状改善を目的に月経教育とマンスリービクスなどの看護介入を行い,介入前・後のPMS,PMSとして出現する諸症状に対する対処行動およびセルフケア行動などの平均値を比較し,看護介入の効果を検討することを目的とした。PMS,対処行動およびセルフケア行動などの調査は,想起法を用いて看護介入前に1回実施し,つぎに看護介入を行い,その後2ヵ月目に実施した。結果は,対象66名を,「月経教育とマンスリービクスを行った群」を1群とし,「月経教育のみを行った群」を2群とし,コントロール群には看護介入しなかった群で3群に分け比較した。介入後の1群と2群のPMS症状の合計得点の平均値は有意に低かった。PMS症状別項目で平均値が低かった項目数をみると1群で11項目,2群では7項目みられた。1群では身体的症状の「腰痛」「下腹部がはる」の2つの項目の平均値は有意に低かった。これはマンスリービクスの効果によるものと考える。対処行動についてみると,1群では「食卓で塩を使わない」「塩辛い食品は避ける」などの項目の平均値に有意差がみられたのは,看護介入の結果,塩分などを控えるという行動変容をもたらしたことによるものと考える。PMSに対するセルフケア行動についてみると,1群では「便秘の予防をする」項目が,2群では介入後の「甘いものを食べすぎない」「昼寝を15〜20分程度する」「快眠食品を摂取」などの項目の平均値に有意差がみられたのは,看護介入が精神安定効果のある食品を摂る心がけをさせるのに寄与したものと考える。
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