読み障害児のひらがな単語の読みにおける文脈の活用について
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概要
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本研究では、読み障害児の読みにおける文脈の活用について検討した。タキストスコープを使用し、ひらがな単語を呈示時間を変えて呈示し単語を同定させた。音韻変換能力を測定する試行では、文脈を呈示せずターゲットを黙読させ、文脈活用の試行では、ターゲット単語呈示の直前に整合する文脈または不整合な文脈を呈示してからターゲットを黙読させた。実験の結果、読み障害児は、2つの傾向に分かれた。3例のうちの2例は、文字列から音韻変換する能力に問題があるが、文脈を活用して読んでいた。しかし、呈示時間が長い140msにおいては、プライムなし条件よりも整合条件で正答率が下降しているという特徴があり、ターゲットがよく見えていても文脈に頼り過ぎ、過剰に反応していることが示唆された。他の1例は、音韻変換能力に問題がみられず、文脈を活用して読んでおり、他の要因を検討する必要がある。
- 日本特殊教育学会の論文
- 2008-07-31
著者
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