生徒の異文化体験と親の教育戦略に関する一考察 : ある帰国生のライフストーリーの再構成に基づいて(教育工学・コミュニケーション)
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概要
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本稿は,異文化体験を持つ高校生によって語られたライフストーリーを取り上げ,当人が異文化体験を含む様々な経験を意味づけ行為するパターンや本人に特徴的な視点がどのように形成されてきたか,どのような諸条件がその人生の構築に影響を及ぼしてきたのかを再構成する.さらに親の語りからその教育戦略の変容の軌跡を再構成し,子どもに及ぼす影響に焦点を当てる.分析対象となったのは,米国に長期滞在後,日本の高校に編入したある帰国子女生徒とその母親による語りで,時系列に沿った出来事や経験である「生きられた人生」と,当人によって「語られた物語」の双方を比較分析するナラティブ分析を行った.当該生徒の場合,米国と日本の学校経験の齟齬が困難をもたらしていること,親の教育戦略が進路形成に強い影響を及ぼしていること等の分析結果を踏まえて,異文化体験者の学びや進路形成を支援する教育実践への提言も抽出する.
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