ADHDのSummer Treatment Program : 日本における3年間の実践(<特集>エビデンスに基づいた発達障害支援の最先端)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
われわれは、米国BuffaloのPelham教授によって確立され、ADHDをもつ子どもへの治療モデルプログラムとして全米で行われているSummer Treatment Program(STP)を2005年から久留米市でスタートし、3年間継続してきた。STPは、デイキャンプ方式のプログラムで、ポイントシステム、正の強化子、デイリーレポートカード、タイムアウトなどのエビデンスに基づく手法を用いた。2005年は2週間、2006から2007年は3週間、のべ89名(年齢6〜12歳)が参加した。タイムアウト頻発のため個別プログラムを要する子どもが毎年1名いたが、ドロップアウトしたものはいなかった。行動改善はすべての子どもに認められ、ADHDや反抗挑戦性障害の症状も有意に改善した。保護者の満足度はきわめて高い。米国のSTPは、日本人ADHDをもつ子どもにも有効であるだけでなく、医療・心理・教育の各専門家のコラボレーションを高め、学生の臨床教育、臨床研究に役立つプログラムである。
- 2009-03-30
著者
-
松石 豊次郎
久留米大学医学部小児科
-
山下 裕史朗
久留米大学医学部小児科
-
向笠 章子
久留米大学大学院心理学研究科
-
松石 豊次郎
久留米大学小児科
-
松石 豊次郎
久留米大学医学部小児科 高次脳疾患研究所
-
松石 豊次郎
名古屋市立大学 小児科
-
PELHAM WILLIAM
State University of NY
-
山下 裕史朗
久留米大学小児科
-
山下 裕史郎
久留米大学医学部
-
松石 豊次郎
久留米大学 医学部小児科
-
向笠 章子
久留米大学
関連論文
- 15.早期に多発性骨転移を来たした骨肉腫の2例(第39回九州地区小児固形悪性腫瘍研究会)
- 神経生化学的にみた学習障害
- AD/HD治療とメチルフェニデート徐放錠--Summer Treatment Program(STP)を軸としたAD/HD治療
- 脳保護戦略最前線 : 研究室からICUへ, 先進国から途上国へ
- 臨床研究・症例報告 日本人のADHD小児を対象とした機能障害調査
- 注意欠陥多動性障害(ADHD)の診断,指導,ペアレント・トレーニング (小児の治療指針) -- (精神)
- 先天性トキソプラズマ症の1例-PCR法による迅速診断の有用性-
- 臍帯血、血液濾紙を用いた先天性トキソプラズマ感染症のスクリーニング
- 携帯式電子記録メディアを用いた療育システム
- ADHD児の自尊心に関する研究 : Summer Treatment Programを通して
- 序論
- Leigh 脳症、MELAS、PEO及びミトコンドリア糖尿病患者筋におけるtRNA^遺伝子変異の単一筋線維における解析
- 130) 経食道心エコーによる心房中隔欠損カテーテル治療の非適応例の検討(第104回日本循環器学会九州地方会)
- 135)心房中隔欠損に対するAmplatzer心房中隔閉鎖栓を用いたカテーテル治療(第101回日本循環器学会九州地方会)
- 産科外来での胎児心エコー外来開設と先天性心疾患の胎児診断状況
- 冠動脈瘻に対するコイル塞栓術の検討
- 胎児の心疾患
- ADHDのSummer Treatment Program : 日本における3年間の実践(エビデンスに基づいた発達障害支援の最先端)
- 33) 青年期チアノーゼ性心疾患児における血管内皮機能の検討
- B型肝炎ウイルスキャリアーから発症した若年性肝細胞癌4例
- OTC欠損症女児例におけるGC/MSによる尿中オロット酸測定の診断的意義
- P2-21 外科治療を行った右側頭葉てんかん(dysembryoplastic neuroepithelial tumor)の小児例(外科治療8,一般演題(ポスター),てんかん制圧:新たなステージに向けて,第41回日本てんかん学会)
- 福岡県南部における養護学校の課題 : 医療的ケアを必要とする生徒の実態
- 発達障害のグランドデザイン : 発達障害者支援法と診療体制作り
- 地域レベルでの発達障害児の支援
- 小児科クリニカルクラークシップにおけるクリニック実習・プライマリケア実習の教育効果
- P248 マイクロリントを用いた乳幼児喘息の評価(小児喘息6,ポスターセッション,一般演題,第18回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 急性小脳失調症 (小児の治療指針) -- (神経・筋)
- 173 肥満児におけるアトピー素因保有状況についての検討
- 131 気管支喘息長期入院施設患児の動向, 長期予後についての検討
- ヒトT細胞白血病ウイルスI型の母子感染 : ウイルスに対する生体防御力の性差(一般セッション 感染症データ解析)
- 脳保護という幻想を現実に
- 88)Balloon in Balloon Catheterを用いた肺動脈狭窄症にに対するステント留置術(日本循環器学会 第91回九州地方会)
- O2-52 軽症胃腸炎に伴う痙攣39例における起因ウイルスによる臨床像の比較と抗痙攣剤の有効性を含む検討(薬物治療1,一般演題(口演),てんかん制圧:新たなステージに向けて,第41回日本てんかん学会)
- MELASにおけるL-アルギニン療法
- 小児期発症自己免疫性肝炎4例の臨床・病理像
- HCV母子感染 : HCV-RNA自然陰性化群と持続陽性群の臨床的比較
- B型肝炎母子感染防止事業改定後のHBV母子感染例の検討
- P-56 予防接種後、発作増悪を認めた小児の難治てんかん例の検討 : 全国多施設共同調査:麻疹ワクチンを中心に(QOL,一般演題(ポスター),第40回 日本てんかん学会)
- 32.脳転移で発見されたneuroblastomaの1例(第13回九州地区小児外科悪性腫瘍研究会)
- マルチプルサルファターゼ欠損症の一例
- 肺高血圧のために手術不能と判断された先天性心疾患 : 成人期の問題と管理
- 3カ月未満に発症した川崎病の臨床像に関する検討
- 大動脈弁病変を伴う心室中隔欠損症の長期予後
- 92) 母体自己抗体により完全房室ブロックに心房粗動を合併した一例
- 14) 成人期の動脈管開存症におけるコイル閉鎖術
- 89)成人期Fontan適応症例およびFontan術後例の問題点(日本循環器学会 第91回九州地方会)
- 就学前児-学童への早期治療介入
- 肥大型心筋症様所見を呈したlipid storage myopathy : 日本循環器学会第52回九州地方会
- 川崎病年長例の検討-第16回全国調査より
- これからの育児支援に必要な知識と技能 : 2.ハイリスク児の育児支援 : 久留米市におけるハイリスク児の介入
- 極低出生体重児のearly intervention
- てんかん接種基準案による前方視的アンケート調査(最終報告) : 難治なけいれん発作をもつ小児に対する予防接種実施に関する多施設共同調査
- 乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)症例のワクチン接種状況調査
- ハイリスク児学童期の発達支援に関する質問紙調査の一考察 : 就学問題を中心に
- ハイリスク児の育児支援 (第45回日本小児保健学会(1998年10月1日〜2日,東京)) -- (プレコングレス・シンポジウム これからの育児支援に必要な知識と技能)
- 小児科におけるAD/HD診断治療ガイドライン作成についての現状
- 序論
- 日本小児神経学会の将来像を考える
- ADHDの包括的治療にはどんな方法がありますか? (特集 「発達障害」の疑問に答える(2)診断・治療篇 Q&A)
- ADHD研究の現在と未来
- 第51回日本小児神経学会に参加して
- 発達障害をもつ子どもたちの問題行動の観察と対応
- AD/HDの治療:サマー・トリートメント・プログラムの実践 (特集 最近注目されている発達障害) -- (注意欠陥/多動性障害)
- 行動療法 (特集 発達障害の診かた--プライマリ・ケア医に知ってもらいたいこと) -- (治療)
- 医学の立場から ([日本LD学会]第16回大会特集 ディスレクシアを主体に--特異的LDへの気づきと支援) -- (研究委員会企画シンポジウム 障害の理解促進--本人への説明を考える)
- 新しい支援の仕方, 支援の場としての夏期治療プログラム
- 保健所における軽度発達障害児早期発見・対応システム
- 軽度発達障害児の地域に密着した包括的治療システム (医学・医療の最前線シリーズ)
- 概論 生物学的背景 (特集 学習障害(LD)・注意欠陥多動障害(ADHD)) -- (2.注意欠陥多動障害(ADHD))
- わが国における注意欠陥多動性障害診療におけるmethylphenidate投与の問題点
- I -cell病(ムコ脂質症II型)の1例
- 114) 僧帽弁置換患者の妊娠出産 : heparin皮下注によるコントロール(第95回日本循環器学会九州地方会)
- 胎児頻拍性不整脈の出生後経過
- 33)左右短絡先天性心疾患に対するコルホルシンダロパートの有用性 : ドーパミンとの比較検討(日本循環器学会 第91回九州地方会)
- 血友病保因者の妊娠・出産
- 地域の社会資源を活用したフオローアップと育児支援(久留米市の場合) (NICU最前線 社会資源を活用したフオローアップと育児支援)
- TRH analog(DN-1417)経口剤の難治性てんかんにおける臨床試験
- 小児での超音波の役割 (特集 Critical Careにおける超音波診断)
- 序論
- レット症候群 : 臨床徴候と遺伝子異常の相関
- アスペルガー障害児と健常児における探索眼球運動の比較検討
- 探索眼球運動評価による小児期の視覚認知機能の特徴
- ラット青斑核ニューロンの神経活動に対する milnacipran の作用 : methylphenidate との比較
- 日本の小児脳死の現状と問題点 : 脳死患者家族のサポートの構築
- 画像,臨床生化学からみた病態
- 乳幼児健診の意義とその必要性について
- Early lnterVentionとその効果
- 画像、臨床生化学からみた病態
- 低出生体重児の発達支援--久留米市での実践 (特集 ハイリスク児の子育て支援)
- 低出生体重児の発育・発達 (特集 ハイリスク児の子育て支援)
- 運動発達遅延乳児 (特集 ハンディキャップ児への対応) -- (乳児期におけるハンディキャップ児への対応)
- 小児神経学の豊かな鉱脈と小児神経科医の社会的役割
- 神経生化学的にみた学習障害
- 笑顔図の探索眼球運動から類推される対人性視覚認知機能の発達
- 家族の意見をもとにした 18 trisomy の在宅管理に必要なサポートの検討
- 早産児の甲状腺機能低下症に対する甲状腺ホルモン補充は晩期循環不全の誘因となる
- 最適な加温加湿を求めて : 臨床における気管内チューブでの温度低下
- 家族サービスで配られた超音波画像が, 娩出時期決定に有用な付加的情報をもたらした総排泄腔遺残症の1例
- Rett 症候群の病態に関する神経生化学的研究