不完全性定理再考
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概要
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不完全性定理が成り立たない算術体系(或いは,より広く形式体系)を作ることを目指して,まず,論理式の証明(決定)可能性と不可能性の根本的な違いを理解しようとして本研究を始めた.不完全性定理は,加算しか定義されていない算術でも,証明も反証もできない論理式があり,体系内では無矛盾性が証明できないと主張している.本文では次のことを明らかにした.(1)不完全性定理の証明に用いられた論理式は無限長である.(2)無限長論理式のゲーデル数は無限大であり,無限大のゲーデル数から元の論理式を復元できないから,ゲーデル数の概念(意図)は成功していない.(3)如何なる論理式でも,無限長論理式がある体系では不完全性定理が成り立つ.
- 2009-02-26