開放経済の政治経済分析 : 国際政治経済学の分析アプローチ
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概要
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「新しい政治経済学」という旗印のもと、政治と経済の相互作用を明示的に導入した分析アプローチを確立しようという動きが盛んである。一方で「国際政治経済学」は同様の立場を採用するが、必ずしもこの傾向とは連動せず、むしろ政治経済学とは互いに独立した研究分野として認識されている。本稿では、最初に政治経済モデルを特定し、そこから国際政治経済モデルを導出することで、かえって両者の相違を明確にすることを試みる。これによって、国際政治経済学が政治経済学の方法論を単純に開放経済へ応用するものとは一線を画することを主張し、むしろ前者が後者に分析アプローチ上の示唆を与える可能性を論ずる。