日高帶の花崗岩質ミグマタイトにともなわれる包有岩類の変成現象

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概要

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さきに、わたくしは、日高帯南岸、猿留(さるる)川地域に発達する花崗岩質ミグマタイトと菫青石ミグマタイトとの成因のちがいが、おのおののミグマタイト中の包有岩に、どのようなかたちに反映されているか、という点に注目して仕事をすすめ、その概略はすでにのべた。そのさい、水成源包有岩が、ともに、ミグマタイト化作用による残存岩石であることをみとめ、一方、花崗岩質ミグマタイト中の花崩岩質包有岩は、残存岩脈の解釈が適当であることを指摘した。しかし、包有岩の性質については、ほとんどふれることができず、いわばその素描の域をでさうるなかった。本文では、猿留川地域の花崗岩質ミグマタイトにともなわれる包有岩類をとりあげ、とくに、その鉱物くみあわせ、組織についてけんとうし、ミグマタイト化作用に対応する変成現象についてのべることにする。
地学団体研究会の論文
1956-12-28

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