48.電子メディアの災害時有効利用について

概要

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阪神淡路大震災以後、電子メディア機器の災害時利用というものが注目されるようになった。本論文は、これら電子メディア機器について、災害時の利用という点を念頭においた分類と、災害発生の前後、最中等の各場面においてどういった形で利用が可能であるかについての検討を行うことを目的とし、その分類及び災害時利用への導入検討に際し、各電子メディアの特性を調べるための予備実験を行っている。実験においては、災害時に利用可能と考えられる6つの異なる情報メディア媒体を直列につなぎ、そのメディア・ステーション間にいくつかの特定情報を流すことによって、その情報伝達にかかった時間と情報の内容変化の様子の測定を行っている。今回の実験自体は、機器の動作確認という意味を含めた予備実験という形となっているが、その実験過程の各シーンにおいて、情報内容の最後に付加された「メモを取ること」等の情報伝達運動の動作自体に関わる情報の抜け落ちや、情報内容に「情報を伝達せよ」と動作命令を明記することの必要性、人間の言語認知上の矛盾する情報内容の精緻化現象などの興味深い結果が観察された。また実験に際し、個人の情報機器に対する習熟度の差が、結果に及ぼす影響が大きいという点、実験時間の計測間達いの削減方法を検討すべきであることなどを教訓として得た。今後の課題としては、単一メディア間での情報伝達実験を行い今回同様の情報伝達時間、内容変化の様子を測定することと共に、その分析において情報内容の歪み方の数値化が検討されるべき問題としてある。

48.電子メディアの災害時有効利用について

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