すべての種に権利はあるか? : 動物の権利に対するグローバルな権利擁護(アドボカシー)から学ぶことはあるか。持続可能な未来に向けた人権運動にとっての意義
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概要
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現在及び将来の人権運動にとって、動物の権利擁護運動からなにか学ぶべきものはあるのだろうか。これが本論文の中心的な問いである。本論文は、非政府組織(NGOs)が、ローカルレベルとグローバルレベルで行っている動物の権利擁護(アドボカシー)に手がかりを求め、国際的(トランスナショナル)な権利擁護の広報活動戦略に注目する。そこで、非政府組織は、持続可能な発展のためのローカル(グローカル)でかつグローバルな規範と行動をつくり直そうとしている。そして、動物の権利擁護運動の論理、戦略、メッセージ、イデオロギー的な意味と人権のそれとの比較を試みる。次にグローバリゼーションの状況の概略を議論した後、第二部では、動物の権利をめぐる動向を検討する。ひとつは、動物の権利のエコロジカルな近代化(の異なった形式と倫理)をもとめる要求を定義し、形成し、表明する際に、NGOや社会活動家が果たしている役割であり、もうひとつは、情報通信技術(ICT)の先進的な提供と利用によって拡大する彼らの要求がもつ影響力である。最後に新たなる近代性への途上で、人権促進運動が、これから10年の間に動物の人権擁護運動から学ぶべきことは何か、を考えてみたい。
著者
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